大阪府岸和田市の交通事故被害者救済センターでは、交通事故調査報告書作成専門の行政書士が多角的な調査と報告書の作成で、交通事故被害者の救済をサポート!

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2.誰に請求するのか

民事責任の指導理念

被害者に生じた損害は、誰に負担させることが公平であり、また妥当とされるのでしょうか。
これは「損害の公平な分担」といって、民事責任を考えてゆく場合の指導理念です。

直接の加害者である運転者が損害賠償責任を負担するのは、この民事責任の指導理念からすれば当然だということになります。

しかし、もし加害運転者に過失がない場合には、公平に見て、その運転者が被害者に損害を負わせたとしても損害賠償責任を負担させるべきではありません。

また、もともと危険な自動車を保有して、あるいは運転者を使って社会経済活動を行っている運送会社などは、加害運転者とともに被害者に生じた損害を賠償するのが公平です。

さらに、今日のように社会が自動車抜きでは機能しなくなくなってくると、全員が加害者となり、あるいは被害者となる可能性をもっている(つまりお互いさま)と言えるので、直接に関与した人を越えて社会の間で損害を分担し合うべきであるという考え方が公平の理念から生まれてきます。


このような考え方に基づき、損害をお互いに分担し合うようにしたものが保険制度です。
法律や裁判所はこのような考え方に基づいて被害者の損害を賠償または填補すべき者を調整しています。

下の表に掲げた者は、それぞれが、被害者に対しその損害を賠償または填補すべき責任を負担しています。
したがって、被害者はその中から適当な者を選んで請求することができますが、民事責任はあくまでも損害の填補を目的と考えますから、損害を越える形での重複請求は認められません

これに対し、自分でかけた生命保険や傷害保険の場合は、いくらでも、また数社からでももらえます。

請求先一覧表

No.

誰に請求できるか

どんな場合に請求できるか

請求範囲

根拠条文

1

加害者(運転手)

加害者に故意・過失がある場合。共同不法行為など、加害者は一人とは限らない。

全損害

民法709条、719条

2

運行供用者(保有者その他事自己のために車を運行の用に供するもの)

車の運行によって、生命または身体を害された場合。

人身損害のみ

自賠法3条

3

加害者の使用者、又はその代理監督者(雇用者又はその役員など)

運転行為が、使用者の業務の執行につきなされたものである場合。

全損害

民法715条1項または2項

4

責任無能力者の法定監督義務者(小学生以下の子の親又は保母・教員など)

責任能力のないものが、故意・過失によって他人に損害を与えた場合。

全損害

民法714条1項または2項

5

国及び公共団体

公務員が公務執行中に起こした事故や、道路の設置又は管理に欠陥があった場合。

全損害

国賠法1条2条およびその他民法、自賠法等 

6

被害者の雇主

被害者が雇主の業務に従事中、または通勤途中に事故にあって負傷、死亡した場合。

療養、休業、障害及び遺族補償並びに葬祭費

労基法75条〜88条

7

加害者側加入の強制保険又は任意保険

強制保険:保有者の損害賠償責任が発生したとき。

任意保険:被保険者の損害賠償責任が発生し、かつ支払い条件が満たされたとき。

保険によってカバーされている損害

自賠法16条1項

保険約款

8

被害者側加入の各種保険(健保、労災保険、その他)

強制保険を利用しないで、健保や労災保険等の給付を請求することができる。

なお、自分でかけた生命保険や損害保険は、いくらでも、また数社からでももらえる。ただし、物損については、重複請求できない。 

保険によってカバーされている損害

各種保険立法

9

自動車メーカー(部品・原材料メーカー、輸入業者も含む)

自動車の欠陥(通常有すべき安全の欠如)によって事故が起きた場合。

全損害(損害が当該自動車のみの場合はPL法対象外)

製造物責任法(PL法)

過失責任主義

過失責任主義

加害者方が過失がないことを立証させることとして、実質的に無過失責任を負わせることが妥当な場合となるのは他人に損害を与えた加害者ですが、加害者が損害賠償を請求されるのは他人に損害を与えたことが「故意又ハ過失二因」る場合でなければなりません(民709条)。

故意も過失もない者にまで責任を負わせることは個人の社会経済活動の自由を奪うことになり、妥当でないという考え方です。

これは民法の大原則であって過失責任主義と呼ばれるものです。
したがって、交通事故でも加害者に過失がない場合には、その人に損害賠償を請求することはできないことになります。

共同不法行為

人間の行為がたがいに関連して、共同して一つの不法行為を構成する場合があります。これを、「共同不法行為」といいます。

このような共同不法行為は具体的には、次のようなケースがあります。

  1. 車両同士の追突事故で、通行人がまきぞえで負傷した場合の各車両の運転手。
  2. 交通事故で負傷して治療を受けたところ、 医師のミスで傷が悪化した場合の運転手と医師。
  3. 無免許者に車を貸した場合の無免許者と貸した人。
  4. 助手席に乗って運転を教えている途中に事故が起きた場合の運転手と助手席の人。
  5. 車を運転することを知りながら酒をすすめた場合の運転手と酒をすすめた人。
  6. 家畜が突然道路に入ってきて衝突されたために暴走して事故を起こした場合の、暴走車の運転手と家畜の所有者。
  7. 道路のくぼみにはまって自転車が転倒したところに後続車が突っ込んだ場合の道路管理者と後続車の運転手。

共同不法行為者はそれぞれが連帯して損害賠償責任を負います(民719条1項)。

したがって、被害者は共同不法行為者の誰に対しても、また全員に対して順次または同時に損害賠償を請求することができます。

しかし、1人がすべてを賠償すれば残り全員が責任を免れます。

問題は、共同不法行為者のうちの1人と示談したとき、または1人に対する損害賠償請求を放棄(免除)したとき、他の共同不法行為者の責任はどうなるかです。

この点、最近の通説・判例は、他の共同不法行為者の責任には影響がなく、被害者は損害の残部について全額を請求することができると解しています。
このように解釈することが民事責任の公平の理念に合致していると考えているためです。

運行供用者

運行供用者とは

運行供用者とは、自分のために自動車を運行の用に供する、つまり走らせている者です。

一般には自動車の所有者その他自動車を使用する権利を有する者(所有者等)が運行供用者に該当しますが、所有者等であっても運行供用者に該当しない場合もあり、反対に所有者等でなくとも運行供用者に該当する場合があります。

なお、所有者等でかつ運行供用者でもある者を「保有者」といいます (自賠法2条3項)。
所有者等であっても運行供用者でない例は、所有権留保つき割賦販売の売り主は、自動車の収益が認められないという理由で、運行供用者ではないとされます。

しかし、キーを差し込んだまま路上駐車して無断運転された場合には、所有者等に保管上の過失があるという理由で、運行供用者責任を問うことができます。

次に、所有者等でないのに運行供用者となる例は、修理や保管を託された修理業者、名義を貸すことによって実質的な利益を得または運行支配を及ぼしている名義貸与者などです。
これらは、その自動車の運行支配または運行利益が認められるので、所有者等でなくとも運行供用者あるとされます。

なお、自動車の登録名義人(「所有者」欄または「使用者」欄に記載されているひと)が、必ずしも所有者に当たるとは限りません。
例えば、自動車を売却したがなお名義が残っていた場合の名義人は、所有者等でもなく、また運行供用者でもありません(通説・判例)。
 

運行供用者は、自動車事故によって生じた人身損害について、無過失責任に近い重い責任(過失責任と無過失責任の中間的責任)が負わされています(自賠法3条)。

つまり、過失の有無についての立証責任が運行供用者側に転換されており、運行供用者は、次の三つの事項を立証しない限り、被害者に対する賠償責任を免れないことになっています。

  1. 自分および運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかったこと。
  2. 被害者または運転者以外の第三者に故意または過失があったこと。
  3. 自動車の構造上の欠陥または機能の障害がなかったこと。

また、この運行供用者責任は、損害賠償の対象が人身損害に限られますが、使用者責任の場合とは異なり、運転者との間の使用関係や使用者の業務の執行についてなされたことを必要としません。

このように、運行供用者が加害運転手とともにしかもそれよりも重い責任を負い、また使用者責任よりも適用範囲が広いのは、被害者に生じた損害を公平に分担させようとする狙いがあるからです。

使用者責任

使用者責任とは

最近、自動車事故の損害賠償請求事件で、被害者が、加害運転者を雇っている会社と、その会社の役員や幹部社員を相手方とする訴えが多くなっているといわれます。

この場合、会社やその会社の役員らが負う損害賠償責任を使用者責任と呼びます(民715条1項、2項)。なぜ使用者責任を問題にするかというと、加害運転者が従業員など雇われている人である場合には賠償能力、つまり資力が十分でないことが多いからです。

使用者とは、加害者を実質的に指揮監督して、通常は加害者を雇って、アルバイトのように厳密な雇用契約や労働契約を結んでいなくても、また子どもや妻を無償で使っていても、そこに実質的な指揮監督関係があれば使用者になります。

これに対し、委任契約や請負契約の関係に立つ、行政書士に対する依頼者や、タクシー運転手に対する乗客などは、使用者ではありません。実質的な指揮監督関係がないからです。
また、使用者の代理監督者とは、事実上使用者にかわって雇われている人の選任または監督のうち、どちらか一方、または双方を行う者をいいます。

ここで「事実上使用者にかわって被用者の選任または監督を行う」というのは、抽象的な選任・監督ではだめだということです。
したがって、大きな会社の代表取締役などの役員は、実際には運転者の担当部署の部長や監督者にその選任・監督をさせているのですから、代理監督者になりません。
これに対し、小規模な会社の社長などで、個々の従業員の選任・監督にタッチしているような場合には代理監督者となります。


つぎに、使用者責任の発生しない場合を考えます。
まず、加害者に故意や過失がなく、不法行為責任が発生しない場合には、使用者責任も発生しません。

次に、加害行為が雇われている人の業務の執行についてなされたものでないと、使用者責任は発生しません。
とはいえ、雇われている人が現実に使用者の命令で行っていた業務中に事故を起こした場合に限定されるわけではありません。

外形的に業務と考えられれば認められます。勤務時間中の事故であれば使用者責任は発生します。
 

また、使用者が被用者である加害者の選任・監督について過失のなかったことを立証したときには、使用者責任は問えません。

しかし、使用者のこの立証は現実の訴訟では有名無実と化しているのが実情です。

裁判所はこのような形で損害の公平な分担を行っているわけです。

加害者に責任能力はあるか

責任能力

加害者が「その行為の責任を弁識するに足るべき知能」つまり責任能力を有しないときは、責任無能力者となり、民事責任を問えません(民712条)。

この責任無能力者に当たるかどうかは、個々の行為ごとに考えます。
したがって、個人によって、また行為の種類によって、決まってきます。

未成年者の場合は、いちおうの目安として12歳ないし13歳位になれば責任能力があるとされます。責任能力がないとされた場合、責任無能力者の法定監督義務者またはその代理監督者が、その責任能力者にかわって責任を負います(民34条1項、2項)
法定監督義務者とは、加害者が未成年者であれば親権者や後見人など、成年被後見人であれば後見人、精神障害者であれば法律(精神20条~30条)で保護義務者と定められた者等々です。

また、法定監督義務者の代理監督者とは、託児所や幼稚園の保母、小学校の教師、精神病院の医師、少年院の職員など、法律または契約により責任無能力者の監督を委託された者です。

法定監督義務者代理監督者は、場合によっては連帯して賠償責任を負うこともあります。
なお、法定監督義務者代理監督者は、過ちが無かったことを立証すると、責任を免れることができます(民714条1項但し書き、2項)。

しかし、責任無能力者に対する監督を怠らなかったことの立証は容易でありません。
裁判所は損害の公平な分担を考慮して被害者の救済を最優先に考えているのです。


ところで、加害者が未成年者の場合、一般的には、12〜13歳以上であるため、通常は責任能力があるとされる場合が多いでしょう。

この場合、未成年者の親権者らに法定監督義務者としての責任を求めてゆくことはできませんが、諦める必要はありません。
具体的な状況によって、親権者らに対して、運行供用者責任(自賠法3条)や共同不法行為責任(民719条1項)を追求してゆくことができるからです。

たとえば、未成年者の乗っていた車が父親のものであったり、また父親に買ってもらったものであるときには、その車の運行利益と運行支配は父親に帰属していると考えられるので、父親に運行供用者責任を追求できる場合もあります。

また、父親の監督義務の慨怠(けたい(不注意))と加害者である未成年者の不法行為との間に相当因果関係が認められるときには、加害者の未成年者と監督者の父親は、共同不法行為者として、被害者に対し連帯して不法行為責任負います。

国および公共団体の加害行為

国及び公共団体の責任

公権力の行使に当たる公務員の違法な加害行為(故意または過失による行為)により損害を被った者は、その公権力の属する国、または公共団体に損害賠償を請求することができます(国賠法第1項)。

国とは日本のことです。
公共団体とは公法人のことで、都道府県・市町村などの地方公共団体のほか、公共組合、公団.事業団等の営造物法人のことです。


ところで、本条のいわゆる公権力責任が発生する公権力の行使とは何をいうのでしょぅか。
判例の主流は、国・公共団体の行為のうち、純然たる私経済行為と国賠法2条の営造物設置管理作用を除いた、その残りのすべての行為を公権力の行使ととらえています。

たとえば、犯人追跡中のパトカー、官用車、消防自動車などが起こした交通事故は、公権力の行使に当たる公務員がその職務中になした不法行為だとしています。

次に、道路や河川等の公の営造物の設置・管理の暇庇(かし・不十分なこと)により被害を被った者は、その営造物の設置管理者である国または公共団体に損害賠償を請求することができます。(国賠法2条1項)。
たとえば、道路に、くぼみや穴があって、このためにバイクのハンドルが取られて転倒した場が横転した場合などは、たんなる運転者の不注意にとどまらない事故であるといえます。

そこで、このような場合には公の営造物である道路の設置・管理に戦痕があったものとして、国または公共団体が損害賠償責任を負担するわけです。
しかし、道路上にくぼみ等があっても、いろいろな状況からもっばら運転者側の不注意によるものだと認められる場合には、この営造物責任は発生しません。


この点、判例はつぎのような言葉で営造物責任を否定しています。
「通常の運転技術を身につけた者の通常予測される交通方法による車両の運行によって交通事故が発生する危険性がある場合でない限り、国家賠償法上道路の設置、管理に瑕疵があるとはいえないと解するのが相当である」とか、「この程度のくぼみを以て道路の設置または管理に瑕疵があるとみることは相当でない」といっています。


ところで、国賠法1条1項の公権力責任および同2条1項の営造物責任においては、公権力または営造物の行政管理者とその費用負担者が異なる場合があります。
この場合は両方が連帯して損害賠償責任を負うことになっています(国賠法2条1項)。

たとえば、国道で起きた事故の場合、国は道路の管理者として国賠法2条1項の責任を、県はその管理費用負担者として国賠法3条1項の責任を負います。

なお、公権力の行使に該当しない、たとえば、公営の病院、ホテル等で働く公務員による事故の場合は、国賠法4条、5条に基づき民法の使用者責任や自賠法の運行供用者責任を追求することができます。
つまり、公務員の仕事が強制的または権力的な性質を有しないために、国賠法1条1項の公権力責任を問えなくとも、これにかわって民法や自賠法による責任は問えるのです。

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